米国は今週から夏時間になった。
冬の間は標準時間とよび、冬時間とは普通は言わない。
まだ春分の日より前だが、もう夏時間なのである。
夏時間とは、ご存知の通り
「夏の日射時間が長い間は、時間を1時間早めよう」
というものだ。
以前、
「夏時間の切り替え日が国によりてんでバラバラだと国際便の運行で間違ったりして困るから、みんなで合わせよう」
みたいな話しもあったが、色々あってか結局バラバラのままだ。
夏時間は国ごとに適当に決めている。
国によっては何度か改訂され、米国は変えるのが好きだ。
好きというのは違うのかもしれない。
日本もだいぶ前に一度導入されたが、たしか1年で止めた。
その当時の話しを聞くと、
「今の12時は、本当なら11時だよ。11時に昼飯だよ、早いねえ」
というように話していたそうだ。
「アジア人種はサマータイムに適用しにくい。健康を害するかもしれない」
の旨の医療機関の報告があって、何となく私もそう思う。
ヨーロッパから米国は、歴史上近い人種(この場合は白人系)の国が西側では多いが、彼らは「朝が早い」のが体質に合っているらしい。
また、アジア諸国より北方にあるから、夏至に近づくと日の出ている時間が大幅に長くなる。逆に冬は短くなる。
アジアは赤道に近いところから、日本の北海道、北朝鮮、中国北部と南北に長いが、日本や北京ぐらいの緯度だとそんなにやたらと日の時間が変わらない。
また、民族的にもグルーピングされる。
「動物の時代から、夏は睡眠時間が短くてもやっていける様だ」
という旨の研究があって、それは合っている様に思うのだが、日の出が早くなると自然と目が覚めるのが早くなるし、寝るのも遅くなり、睡眠時間は短くなる。
「それでもやっていける」
という様な話しである。
その方が健康的だとか、良いとか、そう言うものではない。自然とそうなるらしい。
冬は反対になる。
「冬期性鬱」もこれに関係しているのではないかと考えられている。
冬眠の研究も進んできて、徐々にそんなのが分かって来た。
脱線ついでに、鳥は睡眠時間が短くて良い動物らしく、養鶏所は一日中明かりを点けて煌々としている。その方が玉子を産むらしい。季節要因は知らない。
前出の、
「夏は睡眠時間が短くてもやっていける様だ」
というのは、太陽の時間と相関性が強い様に思うのだが、日本みたいに夏冬で温度差が大きくあっても太陽の上がる時間が3時間程度の差だと、生理的にはそんなに大きな影響がないような感じがする。
また、起きる時間の問題だけではなく寝る時間も絡むので、1時間前倒しする事が良いのかというと、そうは感じない。
確かに自然と早く目が覚めるのは私も感じるが、サマータイムとして1時間早めるべきかというと、そうは思えない。
春になり暖かくなり太陽の昇る時間に目が覚める様になったら、庭の草むしりをしたりする方が健康そうな気がする。
そのままちょっと早めに朝ご飯を食べて、ちょっと早めに会社に行って、本を読んでいれば良いような気がする。
日本では、学校や自衛隊のような、夏を基準にして冬を短くする「冬の短縮時間」のような時間調整の方が合っている気がする。