<<参照 紙面より>>
10月5日12時28分配信 読売新聞
生活を楽しむ意識の高い男性ほど脳卒中や狭心症などを発症する危険性が低いことが、厚生労働省の研究班の調査でわかった。
岩手、長野など8県の40~69歳の男女12万人を12年間追跡調査したもので、女性では明確な差は見られなかった。
琉球大学の白井こころ准教授(公衆衛生)らは、調査対象のうち、循環器疾患やがんの既往症がない約9万人のデータを分析。アンケートで「生活を楽しんでいますか?」と尋ね、楽しむ意識を高・中・低に3分類した。
その結果、生活を楽しむ意識が低い男性は、高い男性に比べ脳卒中を発症する危険性が1・22倍、死亡率は1・75倍高かった。狭心症、心筋梗塞(こうそく)を発症する危険性は1・28倍で、死亡率は1・91倍だった。
ストレスなど心理的なマイナス要因が、健康に悪影響を与えることは知られていたが、前向きな要因が健康に与える効果についての研究はほとんどない。
白井准教授は「生活を楽しむ前向きな人は、健康的な生活習慣を取り入れるのにも積極的で、ストレスへの対応が上手なため、脳卒中などになりにくいのだろう。男性は女性に比べてストレスに弱い傾向があり、効果がはっきり出たと考えられる」と分析している。
最終更新:10月5日12時28分