[ 2008年05月22日 10時00分 ]
エキサイト
ダイエットサプリやダイエット食品もコストパフォーマンスが問われる今日この頃。お薬も正しく賢く使いたいものです。
最近、ドラッグストアには、「溜まった脂肪を落とす」とか、「おなかの脂肪に」「皮下脂肪に」という魅惑的な言葉が並んだ漢方系の医薬品がいっぱい並んでいる。
これってテレビでもCMが流れていたり、各社発売されているけど、本当に「脂肪は落ちる」んだろうか?
手にとってみると、ほとんどの商品が「防風通聖散」という漢方が成分になっている。効能は、【腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症:肥満症、便秘、高血圧の随伴症状(どうき、肩こり、のぼせ)、むくみ】となっている。ただ、薬剤師に聞いたところ、効果の強い生薬が入っているので、心臓や肝臓、体調に不安がある人は、購入前に店頭の薬剤師に相談してほしいそうだ。医師から処方されている薬と副作用を起こすこともあるとのこと(漢方では体質ごとにその人の処方が変わってくるため、この漢方薬を飲んでいくら痩せたくても、「低血圧で、便秘でなく、お腹が皮下脂肪でポッコリしてない人」には、向かない薬ということになります)。
そんなことを聞かされて不安になった私は、今度は、かかりつけの医師に相談してみた。すると、診断の結果、「肥満症、便秘」という立派(?)な病名をいただき、保険診療で医療用の「防風通聖散」を処方してもらうことになった。
「太っている」ではなく、「肥満」という病気なのねと焦りつつ、さっそく薬を飲み始めた。すると、1カ月もたたないうちに本当に痩せ始めた。というより、痩せやすくなったという方が正しいかもしれない。
悩みだった便秘も解消し、多少の食べ過ぎをしてもリバウンドが少なくて、脂肪が溜まりにくくなった気がする。前回のコネタでお腹の断面を公開したが、この2カ月でウエストは約4センチ、体重が約2.5キロ減った (但し、食事や運動には気をつけたけど)。
「なんで効くんですか?」と医師に尋ねたところ、体脂肪の分解と燃焼を促進させる成分が入っているそうだ。痩せの大食いの人は、脂肪をエネルギーに変える「褐色脂肪細胞」というところが活性化しているそうだが、この薬も、褐色脂肪細胞を活性化させているデータがあるそうだ。それで、薬を飲むと痩せやすくなるということらしい。
ちなみに、医師から処方してもらう場合は、「病気」として治療目的でないと処方してもらえない。
費用を簡単に比較してみると、診察料込みの保険診療で、月に約2000円程度かかる(医療機関や診療の内容により違いがあります)。一方、薬局や薬店で購入すると、商品によって違うが1カ月分約4800円〜5900円程度で、生薬の配合量は、医療用の5〜6割程度のところが多い。他の医薬品も同じようなケースが多いが、医療用より効き目が弱くて、価格はお高いのが現状なのだ。
これからは、店頭で購入するときも、裏面のエキス量も検討してみたほうが、いいかもしれない。
(道明寺さくら)