皆さんが気になっている事に「増量時のエネルギー摂取量はどの程度にすべきか」というのが有ると思います。
何度か書いてある様に、
1、運動プログラムと摂取が最も上手いバランスで行くと、筋肉が増え体脂肪がへる。
2、次に上手く行くと、筋肉と脂肪の両方が増える。
3、失敗に該当するのは、脂肪だけが増える事と、筋と脂肪の両方が減る事、の2点
となります。増量が目的なので、筋が増えない事や減量は目的としていません。
最も基礎的な事として当然に言えるのは、「身体が大きくなるから筋肉も増える」のです。身体を小さくしつつ筋肉は増やせません。
上記の1や2の場合は体重は増えます。
ときたま体重が変わらないで筋肉量が増えたり脂肪が減る事が有りますが、このような場合は体積は減っています。
--------------------------------------------------------------------
増量の場合は筋肉と脂肪が同時に付く事が多いですが、それを経験した事が無くても嫌う人も居ます。
通常は、筋肉と体脂肪の増加割合は1:1程度です。
1:2くらいだと脂肪の方が多いと言えますが、きちんとしたプログラムに乗っ取りトレーニングや運動をしていると、そのような割合で脂肪が増える事はほぼありません。これは栄養の摂り過ぎが問題なのではなく、プログラムに起因するものです。
60kg で体脂肪率 15% の標準的な男性で、1:1の割合で 5kg の増量をしたとして考えてみましょう。
スタート:60kg、15%、体脂肪9kg、除脂肪体重51kg
増量後 :65kg、17.7%、体脂肪11.5kg、除脂肪体重53.5kg
その後の減量では体脂肪率を同じ程度の 9kg までか、さらに落とす事が多いです。1kg 余計に落とすとすると、
減量後1:61.5kg、13%、体脂肪8kg、除脂肪体重53.5kg
となります。
元と同じ体重まで落としたとすると、
減量後2:60kg、10.8%、体脂肪6.5kg、除脂肪体重53.5kg
と、60kg であればこのくらいが精一杯でしょう。
おおよそですが、皮下脂肪が少ない感じのサッカー選手の体脂肪率が 10% 弱です。
一般的な増量時の体脂肪率の増加というのはこのように 3% 程度です。
5kg 程度の増量であれば、1〜2ヶ月間で済みます。
きちんとした減量は減量スピードが速いのでもうちょっと短くて済みます。
そのためこのように増量と減量をそれぞれ別に行えば、半年しないで、筋肉量で数キロ増やし脂肪は数キロ減らすのはほぼ確実に出来ます。また難しい知識を必要としないでほぼ誰にでも出来ます。
しかしこれを同じ半年未満程度で「筋肉を増やし脂肪を減らすを同時に行う」を狙うとなるとほぼ不可能でしょう。
狙って行うには再現性を見つける事が大事になります。科学とは再現性があるかどうかです。
増量を狙って時たま偶然に最も理想的と思われる筋肥大と脂肪減少が同時に進む事は有りますが、プロでも偶然ですし、また偶然には再現性はありません。
もし私に理論化が済んでいるとしたら、お客さまのためだけに使い、体験されている方も多いかもしれません。
そういう理想を実現しているときであっても、実際は都度の脂肪増量と脂肪減量が短い単位(数日スパン程度)で繰り返され、脂肪増量には気付かないというものでしょう。
(実はこれは数値が少しずつしか変わらないので上手く行っているかどうか不安になり、精神安定上はガバっと変わる方が良い様です)。
それをほとんど身体や運動を知らない方が狙っても無理です。偶然の確率すら減るでしょう。
しかし、誰しも、摂取を多く摂っていれば、偶然そういう場面に当たる事は有ります。
確実に言えるのは、
摂取を押さえていると絶対にそうならない ということです。
それで一番最初に書いた、最も望まない
>3、失敗に該当するのは、脂肪だけが増える事と、筋と脂肪の両方が減る事、の2点
に至る場合を感じます。
このような点から確実に行うには、やはり確立されている方法で増量と減量をピリオドを分けて行うのが、順等と言えるでしょう。
実のところ、プロにとっては、体脂肪はいつでも減らせるものです。
その程度のものが2〜3%増えることを気にして、一番重要な今の時間を無為に過ごす事は意味が無いでしょう。
選手であれば、高校生や大学生の限られた時間の中で良い競技成績を残す必要が有ります。
若い頃にプロポーションを追求したい方が、無為な時間を過ごすのは良くないです。