【ストックホルム18日AFP=時事】このほど明らかになったフィンランドとスウェーデンの学者の研究で、1日に3−5杯のコーヒーを飲む中年の人々はアルツハイマー病などの痴呆になる危険性が60−65%低くなるとの結果が出た。
「アルツハイマー病ジャーナル」に発表されたこの研究は、フィンランドの1409人を対象に、20年以上にわたる聞き取り調査で実施された。対象者には50代のときにコーヒーを飲む習慣の詳細について聞き、65−79歳になったときに記憶能力などのテストを行った。
その結果、1日に3−5杯のコーヒーを飲んでいた人が最も痴呆やアルツハイマー病になりにくいことが分かった。対象者中、痴呆状態が出た人は61人でうち48人がアルツハイマー病だった。
研究者はこれまでにおそらく、コーヒーの摂取が記憶能力を改善するとの研究は一つか二つある思うが、コーヒーと痴呆およびアルツハイマー病の直接的な因果関係をこれだけ長期間にわたって調査した研究は初めてだろうとしている。
同研究者は、コーヒーにはアルツハイマー病の防止に効果がある強力な抗酸化成分が含まれていると指摘した。1日に6杯以上のコーヒーを飲んだ場合には痴呆防止に十分な効果は出なかったという。 〔AFP=時事〕(2009/01/19-11:40)