心理学の世界では、行動が思考に与える影響の方が、思考が行動に与える影響より強いと考えられつつある。
そうなったのは、ここ10年くらいか、もうちょっと新しいかもしれない。
運動の世界では、メンタルトレーニングとして、調子が良い時と同じ行動する事で思考をポジティブにコントロールする技法がある。
メンタルトレーニングは競技という狭い対象から始まったが、この方が行動が思考へ与える影響の、研究や実践が長いかもしれない。
心理学とも近いだろうが、宗教的な方向からのアプローチの先生も居られ、様々なバックグラウンドが見つけられる。
一般的には、思考が行動に影響を与えると考えられているが、実はまったくそうではないのである。
身体の行動の方が、頭の思考よりも、影響が大きいのである。
トレーニングがうまく行かないで習いにくる人は、その時は強烈なインパクトを受けるが、家に帰る頃には忘れて、翌日からまた同じトレーニングを繰り返す。
そういう人が9割くらい居る。
トレーニングを習っても、それだけでは何も変わらない。
知識の9割は本で手に入るが、それだけでは何も変わらない。
行動が伴わないからだ。
行動が変わらないと、考え方は変わらない。
正しくトレーニングして行くと、トレーニングに沿った正しい結果に繋がるので、結果を正しく受け止め、正しく考えられるようになる。
正しくトレーニングしていないと、トレーニングが欲しい結果に繋がらない。
自分の描いた理想と違うので、結果を正しく受け止められず、問題点を正しく認識できない。
そうなると、よけい正しく組み立てられなくなり、いつになっても欲しい結果は得られない。
だからうまく行っている時はうまく続き、うまく行かない時はうまく行かない。
欲しい結果に繋がらない時は、行動を変えてみると良い。
行動を変えれば、やがて欲しい結果に繋がる。