図は、体力、技術力、総合力、年齢の模式図である。
競技力は、体力と、メンタル含む技術力のトータルで決まる。
体力のピークは、技術力のピークより先に来る事が多い。
体力要素、技術要素の割合は、競技によって異なる。
例えば、サッカーと野球を比べると、サッカーのほうが体力要素が高く、野球は技術要素が高いと言えるだろう。
そのため、サッカーはフィジカル能力の高いチームが有利になりやすい。そのため比較的引退も早い。
しかし野球は技術が高いほうが有利になりやすいので、経験を積んだ長い選手の活躍の場が多い。
このように、体力要素の高い競技は競技年齢が若い傾向があり、技術要素の割合が高い競技では年齢が伸びる傾向がある。
これは競技だけに関わらず、例えば工芸品の職人技などにもこの傾向が見られる。
競技練習は、主に技術要素を向上させる。
トレーニングは、主に体力要素を向上させる。
技術要素は、体力要素に支えられる面がある。
そのため同じ技術力だと、体力の高いほうが有利になる。
また、強強度なトレーニングが必要な場合は、それに耐えうる基礎的な体力が必要になる。
このように、技術は体力に支えられる面がある。
また、今回は技術面に入れて説明しているメンタル面(精神面)は、体力に支えられる割合が高い。
体力的にしっかりしていると自信がみなぎるが、病気やけがなどで体力が低下すると弱気になった経験は、誰しもしているだろう。
これらのトータルで競技成績が向上する。
また、体力が低い場合は、コンタクトの多い競技では当たり負けをしたり、怪我に繋がる場合もあり、たとえ技術力が高いとしても、試合を有利に運べない事や、けがで引退が早まるような事もあり得る。
このように、競技者のトレーニングでは、競技成績を向上させる為のトレーニングと、選手生命を延長させる為のトレーニングを考える事が重要となる。