日本のガラパゴス化

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 日本の携帯電話のガラパゴス化が言われて久しい。
 また茂木先生は日本の大学のガラパゴス化を書かれている。 http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2010/05/post-cf6f.html

 これらは同じ根のような気がする。遠くを見るよりその与えられている環境に適合しようとする感じだ。日本の医療機器もそんな臭いがする。

 日本人は自分の住んでいる環境が世界共通と思っているのではないかと感じる。
「国際的な」とか言いながら自分の住んでる世界しか知らない(米国人にもその傾向はあるが)。
 海外には観光が主で、それで触れられる範囲がその国の文化だと思うのだと、見地は広がらない。

 外国文化の研究は日本人は割合で言うと少ない気がする。もうちょと正確に言うと偏っている気がする。
 日本は脱亜入欧で欧米文化を取り入れるのが明治以来変わらないから、対象国が同じまま続いている。
 この点は欧米の方が、多国的に対象が広がっているように思う。


 「日本の携帯の通話やネットワークのクオリティはすばらしい」
 と日本に住んでいる外国の方に聞く事が多い。日本人にはそれが分からない。

 外国に行くといろいろなもののクオリティの低さにびっくりする。ネット環境も同様だ。
 こういっては悪いが、とにかく何でもクオリティが低い。
 そしてこれは途上国の話ではない。世界ではそれが普通だ。

 i-mode や各社の類似のシステム(以下 i-mode)は多分最も洗練された携帯のネットワークであろう。容量が少なくて済むし、ほとんどの事が片手で出来る。
 スマートフォンはデータ量が多いからそれが必要な時は良いが、急ぎで済ませたい時は面倒な事もある。

 i-mode の発展が日本の携帯電話のガラパゴス化を進めたと言えると思うが、これが日本国内にとどまっているからガラパゴス化の理由であろう。システムの輸出は docomo がしたと思うが世界のメインストリームにはなっていない。
 世界の人々は便利さが知らないのだろう。

 こういうのはシステム全体を輸出してそれがメインになればガラパゴス化から外れるだろうが、システムの構築を販売するというのが日本の会社は慣れていないので、なかなかそうはならない。

 また、会社だけではなく、国として取組まないとこういうシステムの構築は上手くいかない事が多い。
 そして国は、そういう目は持っていないか、本音を言うとやりたくない様だ。


 笑える話をすると、アメリカ人にガラパゴス化といっても分からない人が多い。

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