漢方の食材の考え方1
漢方の特徴はその人の体質や体調により食材を変える事にあります。
冷え性の体質の人には「身体が温まる食材」、暑い体質の人には「身体を冷ます食材」を使う事になります。
また体調がすぐれないときは、「冷えていれば温かくなる食材」、熱が出ているときは「それを冷ます食材」を用います。
これから先は体質で用語を統一しますが、それには体調も含むとして考えてください。
漢方の考え方を入れない場合には、寒いときは「温かいもの(うどん、ホットミルクなど)」を摂り、暑いときは「冷たいもの(かき氷、アイスコーヒーなど)」を摂りますが、漢方では食事の温度よりも食材や料理方法の方が優先される様です。
これには冷蔵庫の発達などの背景もあるのだと思いますが、漢方をベースに考える人は冷たい物を摂らない方が多い様に感じます。
漢方の考え方はいくつかに分かれているようで、体質の分類の仕方や食材の分類が違う記述を見かけます。そのため私は私の知っている方法で書きますので、興味をお持ちの方はご自身で調べてみてください。
基本的な考え方としては、
1、体質を「実ー虚」と「温ー冷」の二つの軸で分けます。
2、次にそれぞれの体質に相反する食材を割り出し、
「実」の人には「虚」の食材、「虚」の人には「実」の食材。
「温」の人には「冷」の食材、「冷」の人には「温」の食材。
を使用する事になります。
しかし「温ー冷」という食材はありますが、「実ー虚」という食材は無いので、「実ー虚」には「温ー冷」の食材を当てるとなります。
言葉ではよく分からないので図で説明します。
まず、体質をXY軸で、X軸が「実ー虚」で、Y軸が「温ー冷」とします。
次に、そこに斜めに線を引き、右上に分類される体質が「実温体質」で、左下に分類される体質が「虚冷体質」となります。
温
\ l
\ l 「実温体質」
\ l
\l
虚ーーーーーーーーーーーーーーーーーー実
l\
l \
「虚冷体質」 l \
l \
冷
それぞれ二つに分けたグループに適した食材を使いますが、前述した様に食材は「温ー冷」しかないので、
「実温体質」には「冷の食材」を用い、
「虚冷体質」には「温の食材」を用いるとなります。
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