スポーツへは、何らかの見返りを期待する方が増える様に思います。
「ウォーキングが好き」と言う人がおられるとしても様々な例があります。
「ウォーキングをすると気分が良いし、私にはウォーキングが強度的に向いている様に思うから好き」という方がおられれば、
「散歩がてら季節の植物のスケッチをしながらウォーキングがするのが好き」という方もおられるでしょうし、
「休みだから、ちょっと歩いて腹を減らして、旨い酒でソバでもつまんで、帰りはバスに乗ろう」という方もおられると思います。
このように、ウォーキングにより気分が爽快になるような比較的運動の効果を求めている方もおられれば、似た行為をしているが運動の成果を求めていない場合も有ります。
もし運動成績の向上を求めている場合は競歩となりますが、競歩の選手を見て
「おお、すごいなあ」と思っても、
「競歩をしてウォーキングの成績を向上させたい」とは直結しにくいでしょう。
このような場合は、
「あの人は早く歩いていても私はそうする気がない」
という方もおられれば、
「ゆっくりで良いから、長い時間歩いてみたい」
というものもあります。
「ちくしょう、抜かれた。抜き返してやれ」
という方も中にはおられるかも知れませんが、しかし相手は何とも思ってなかったりします。
このように、それぞれの目的が異なるため、成績や結果で順番付けができるものではありません。
この様な競技成績の向上を主目的としないスポーツが、健康スポーツとか、健康の増進の為のスポーツに分類される様に思っています。
またこの場合は、目的や目標がそれぞれ異なるため、A という事例に対しては A' という推奨例があるとしても、B という事例に対しては B' しか該当しないとなり、方法論は存在しないとなります。
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スポーツ(競技)というものは、ルールが決まっていて、その中で平等に行うものです。
テニスが好き、ゴルフが好き、スキーが好き、などが代表的な例として挙げられるでしょうが、通常このような場合は
「上手くなりたい」という目的や期待を持って行うものです。
そのため TV で試合を見たり、あこがれの選手に会ったりすると
「よし、オレも頑張ろう」という気になる事が多いです。
これらはルールが決まっているので、参加者の間では価値観が等しくなりやすく、簡単に言うと試合に勝つと嬉しくなります。
また、
「試合に勝ちたい」「競技成績を向上したい」という切実な問題や具体的な問題が生じるので、その解決に繋がる答えや、体系付けて組み立てられる方法論が存在するとなります。
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前頁で述べた様に「好き」というものはそれだけで完結するものなので、問題自体が生じなく、解決というものが存在しません。
また、本頁の上記の様なそれぞれの目的が異なるものは、それぞれの答えは常に違うとなり、解決に向けての方法論が存在しないとなります。満足度への対応に近いもので、それぞれで異なるものです。
しかし「競技成績を上げたい」というような具体的な目的が生じるものであれば、それは競技の種類を問わず、解決に向けて方法論が組み立てられるものとなります。
これは例えば「健康の為の運動」というような比較的簡易な要求だとしても、目的が有れば、方法論で解決できるものとなります。
また、このように目的が明確なものは技量の高低に関係なく方法論によって解決できるものなので、アマチュアやプロによって異なるものではありません。
これはどういう事かと言うと、
・プロの求める健康の増進
・アマチュアの求める健康の増進
は同じような方法となるのです。
しかし、目的がないものは解決すべき問題そのものが存在しないので、どんなに高い知識や技術を持っていたとしても、何も変わらないものです。