先の例での上腕の内旋運動ですが、これを肘を曲げて(前へならえ、の姿勢)で内旋させる様にするとすぐに大胸筋が収縮します(平手打ち、ビンタの動きです)。
しかし先のような腕を体側に揃えた(気をつけ)姿勢では大胸筋は収縮しにくいのが分かると思います。
この程度の姿勢や動作の差で出力する筋が違ってきます。
そのため、RM の負荷の設定が難しいと言うか、分からない、という方が正確でしょう。
そのため、例えばゴムチューブを使うのが有効なのではないかと考えられます。または軽めのソフトダンベルなどでしょう。
また、実際ローテーターに効いているかは、大胸筋や三角筋や広背筋を触りながら、それらの筋肉が収縮していないかを触りながら行うと良いでしょう。
また、負荷が強いとすぐに大筋による代替え運動となるので、むやみに負荷を上げず、それぞれの部位のアイソレートが分かる様になってから、10RM の様な負荷を探り出すので良いと思います。
こういう解説を読み
「軽い負荷で連続した動作」
という表現の指す意味を正しく理解する事が重要でしょう。
ローテーターカフのトレーニング方法例
・負荷
(リハビリ目的の場合の例を含みます。医療判断では有りません)。
1、最初はアイソメトリックス(等尺性運動。腕を別な腕で押さえて力を入れる。壁押しなど)
2、リハビリの2段階目であれば、滑車等を用いた運動。
3、リハビリの3段階目、または健常者のトレーニングであれば、ゴムチューブもしくは軽めのダンベルを使用。
・可動範囲は、最初のうちは狭い範囲でターゲットを絞り行う事。
分かる様になったら徐々に広げても良いが、広げて効果が上がる訳でもない。
・ゴムチューブ
1、前へならえの姿勢で、手のひらを上に向けてゴムチューブを握り、内外旋
・ダンベル
2、ライイング(横になって寝る)で、前へならえの姿勢で、ダンベルを握り、下の腕を動かすと内旋、上の腕を動かすと外旋。ライイングの姿勢を入れ替えて行う。
・チューブ、ダンベルの両方
3、フロントレイズ(垂直から 65 度程度までの動作が良いと思われる)
4、サイドレイズ(同上)
5、ワンハンドロウ(同上)
・リハビリは医療なのでここでは書けません。医師の診断、指示を仰いで下さい。
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