初心者のレジスタンストレーニング 17、スクワット

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 名称
 スクワット Squat(しゃがむ)
 肩(後側)にバーを担ぐため、バック・スクワット(Back Squat)とも呼ばれる。
 
 
 
 スクワットは体幹から下を鍛える種目

 スクワットは「脚の種目」と考える方が多いと思いますが、これは
「脊柱起立筋を含む下半身の種目」
と考える方が正確な理解に繋がるでしょう。

 ウエイトを肩に乗せるため体幹(胴体)の疲労も大きく、最初のうちはそれが先に参ってしまい、下半身へ充分な刺激を与えられないような事もあります。

 体幹が先に参ると充分な腹圧が保てなくなり、それによって脊柱のアーチが保てなくなるために、非常に危険です。

 そのため、脊柱の正しいアーチを保てる様に、まずは自重から行い、徐々にウエイトを増やして行く事が重要でしょう。アーチが保てない重量で無理に行う必要は有りません。

 スクワットを行う為には充分な体幹が必要なため、場合により腹筋運動などをする必要も出てきます。

 また、デッドリフトを先に覚え、脊椎のアーチを保てる様になりましょう。
 
 
 
 道具

・バーベル
・スクワットラック
・セーフティバー(しゃがんで立てなかったときの安全の為に使用。下がりきった位置より若干下にセットする)
・必要に応じてトレーニングベルト
 
 
 
 動員筋

・スクワットは主に脊柱起立筋から下の筋が動員されます。
・大腿四頭筋、ハムストリングス、臀筋群、脊柱起立筋群
・インナーマッスルは、脊柱に沿った筋群、および臀部のそれがほぼ刺激を受けます。
・フォームや深さにより、様々な部位に刺激を与える事が出来ます。
(バーの位置、脚の幅、脚の捻り、しゃがむ深さ等)
 
 
 
 ポジションの説明

1、肩幅より手を開き、バーを肩で担ぐ。

2、バーを担いだら後方へ下がり、両脚の幅は肩幅より若干開く。
・腹圧を高め脊柱のアーチを作り、足裏全体で地を踏みしめる様に立つ。

3、膝と股関節を同時に屈曲させながらしゃがむ。
・つま先の方向は大腿骨と同じ方向を指す。
・つま先より前に膝を出さない。
・臑と上体は常に平行になる様に意識する。
・ダッグテイルとなる様に後方へ臀部を突き出すと、きちんとフルスクワットになり、
 ハムストリングスや臀筋群に効かせやすい(後述)。

4、大腿骨(大腿、太もも)が水平になるまで下げ、
そこから膝と腰を同時に平行に伸展しながら上げる。
・重さに負けて背中を丸めない様に注意する。
・重さに負けて上体の前傾が増えない様に注意する。 

 
 
 
 ポジションによる違い

 バーの担ぐ位置
・「ハイ・バー・ポジション」
 は、僧坊筋の最も厚い部分に掛ける。良く見かけるポジション。
 しゃがんだ位置で上半身が前傾しにくいので、大腿四頭筋に効かせやすい。

・「ロー・バー・ポジション」
 は、三角筋に掛ける。パワーリフターや重重量を上げる人に見られる。
 しゃがんだ位置で上半身の前傾が作りやすいので、ハムストリングスや
臀部筋に効かせやすい。


 脚の開く幅
・ナロースタンス(狭め)にすると、腿の外側(外転筋)に効かせやすい。
・ワイドスタンス(広め)にすると、腿の内側(内転筋)に効かせやすい。


 脚の内外旋(捻り)
・内旋させると、腿の外側(外転筋)に効かせやすい。
・外旋させると、腿の内側(内転筋)に効かせやすい。


 しゃがむ深さによる違い
・クオーター(1/4)
・ハーフ(1/2)
・レギュラー(大腿骨が水平)
・ディープ(大腿骨が水平より下がる)

・浅いと大腿四頭筋に効かせやすい。
 膝の負担が少ない。
 膝の負担が少ないため、重量を増やせるが、重量を増やさないと充分に効かない。

・レギュラーを通常の深さとする。
 バランス良く効く。
 この重量を標準とする。

・深いとハムストリングスや臀部筋に効かせやすい。
 膝の負担が増える。
 ディープスクワットにすると膝の負担が増えるため、重量を増やせない。
 通常はほぼ必要ないと思われる。
 
 
 
 補助

 一人の場合
・後方から両手をアンダーグリップにしてバーを支え、スティッキングポイントを超える。
・後方から(トレーニングベルトに沿う様に)腰に両手を廻し、前方で片方の手首を掴む様にして腰ごと引き上げる。重重量の際につぶれにくい。スティッキングポイントを越すだけの細かい力の調整がしにくい。

 二人の場合
・左右に立ち、いずれかをリーダーとし、リーダーの合図によって、スティッキングポイントを超える。
・この場合、急につぶれたときに片側だけ支える事になると、却って危ない事もあるので、重重量の際は、左右の2人と、腰に手を回す1人との、計3人でサポートを行うのも方法である。
 
 
 
 初心者の方がフォームを覚える為に適していると思われる重量とセットの組み方

・男性 体重の 40~60% 程度(20kg~40kg バーバル)
・女性 体重の 20~40% 程度(10kg~20kg バーベル)
・固定重量法で 3 set

 不安な場合、重く感じる場合には重量を下げてください。


 バリエーション
・ヒンズースクワット(自重)
・フロントスクワット(前に担ぐ、大腿四頭筋に効かせやすい)
・スプリットスクワット(前後開脚)
・ブルガリアンスクワット(片脚)
・ハックスクワット
・その他



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http://hisajp.info/2008/12/post_152.html

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このページは、hisaが2008年11月30日 12:42に書いたブログ記事です。

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