全身の増量プログラムでの、ピリオドと達成すべき値と、見直し時期の例
今回、私の行っている方法を書いてみます。
数値で捉えやすい様に増量の場面でのものを選びました。
増量に限らず、それぞれの皆さんのされているもので、使えるところで代用してみてください。
増量というのは筋肥大と同じような意味ですが、増量と言うと体重増加全体を表す事が多いです。実際はどちらも同じような意味で使われます。
私が増量プログラムを立てる場合ですが、「最小ピリオド」は1ヶ月単位で組む事が多いです。
その期間で「達成すべき値」は先出の「1ヶ月に 3 ~ 7 kg(男性)」を平均的な基準だとしたら、その最低の 3kg とします。
実際これで行うと、およそ半分の期間の2週間でほぼ必ず達成します。
ではなぜそういう緩い設定にするかと言うと、2週間で達成すれば残り2週間がどうにでもなるからです。
そのまま上を狙っても良いですし、「筋出力を向上させよう」とか「減量しよう」の様にバリエーションが広がります。
そのため実質的なピリオドは1ヶ月単位で計画を立てて2週間単位で大枠を見直す感じです。
2週間もその半分の1週間ずつに分けてみて、1週間を経た時点でおおよの伸び具合を勘案し、10日後(1週間と半分)のころに次の2週間を「もうちょっと同じ方針で続けよう」としたり、「完了したから別なものにしよう」などとします。
また、元の体重を問わず「1ヶ月に 3 ~ 7 kg(男性)」の様な言い方をする事が多いのですが、人間の体重はそれほど差がある訳ではないので( 50 ~ 80kg 程度が一般的でしょう)、重量そのものを目安とすると分かりやすい為です。
正確に表すには「体重比何%/月の増量を目指す」と言うのでしょうが、あまりそういう言い方はしないです。
部位的な増量や、筋出力向上プログラムでの例
また、前述の「標準的な伸び率(変化率)」のようなものにより「それより進んでいるかどうか」というのを目安にする事も多いです。
体重は kg で表せるので上記の様に kg でそのまま言いやすいですが、部位的な増量や、挙上重量のようなものは「 10% / 2 ~ 4weeks 」で計算し、それをkg に換算して表す事が多いです。
例えば、ベンチプレスが現在 50kg だとしたら、その 10% に当たる 5kg の向上を 2~4 週間かけて行うとなり、それだと最低でも1週間で1.25kgずつ増えないと達成が出来ないとなります。
これは 1RM 重量でも 10RM 重量でも、どちらも 10% という数値は同じなので、そのまま代用できます。
見直し時期などは上記を参照にしてください。
また、部位的な肥大や筋出力の向上などは、早く達成する事もあれば時間がかかる場合もあるので、大幅に上回る事は期待しにくい様に感じます。
指標はどのように使うものか
「達成すべき値」を立てたり、「標準的な伸び率」のような指標を見つけそれを元にプログラムを組むと、自分もそうなるだろうと考えている方が多いのですが、それはあくまで「プログラムを立てた」というだけです。
「予定通りに進んでいるか」「問題はないか」というのを知る為の指標で、指標通りに行くという訳ではありません。
また、個人によりバラつきがあるので、多少の幅は見ないとなりません。
それには標準偏差をあてます。設定の仕方によって違いますが、
「大多数(80%) は、標準幅(+-20%)に収まる」
というようなものです。
+ (プラス)方向にずれる分には問題ないので、-(マイナス)の場合には、元となる指標に対し -20% 以内の幅で向上していれば問題ないといえます。それもバラつきがあるでしょうから日によって変わる事があります。そのため数日間の平均でみる必要があります。
それより低い場合は何かに問題があるといえますので、その原因を探り「プログラム内容」「栄養」「休養」等を見直し、標準的な伸び率に近づける様にします。
あまりにも著しく不足する場合は病気を疑う必要もあるでしょう。