初めての本格的なレジスタンストレーニング 1、レジスタンストレーニングの概要

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レジスタンストレーニングの概要

 レジスタンストレーニングとは、バーベルやダンベル等のフリーウエイトやそれを利用するマシン、油圧や空気圧を利用するマシン、ゴムなどの抵抗、または徒手抵抗や徒手体操など、様々なものを利用したトレーニングの事を指す総称です。

 俗にいう「筋トレ」とは、どちらかというと部活などで筋肥大などの限定された目的の為に行うトレーニングで使われる事が多い様です。

 レジスタンストレーニングの場合は、身体を整える事や様々な身体の変化を求めるトレーニング全般を指し、対象年齢や性別は問わず、様々な目的に沿ってプログラムを組むものです。
 含まれる目的として、骨密度の向上、筋肉や体脂肪の増量や減量、ビルディングやシェイプアップ、筋出力や筋パワーの向上や、それ以外のものも含まれます。


 NSCA JAPAN  NSCA  では、「ストレングス & コンディショニング」という概念で、直訳すると「筋肉とその他コンディショニング全般」と言い、筋肉が健康や運動のほぼ半分の要素を占め、それ以外すべてをひっくるめてコンディショニングと考えている様です。
 そのくらい、割合としては筋肉の占める用件が高いと考えています。

 このような筋肉ならびに身体全般のトレーニングを最初に書いたような道具や方法をもって行う事を、レジスタンストレーニングと呼びます。


 対義語といえるのか、
「レジスタンストレーニング <ーー> 有酸素性トレーニング(有酸素運動)」
という図式が浮かびますが、あまり適切とは言えないと思います。

 レジスタンストレーニングとは使う道具やそれにより行う質の運動の内容を基準に考えているのに対し、有酸素性トレーニングとは本来であれば「有酸素性強度以下で行う運動」となり、使う道具や運動の種類は問わない為です。

 ところが有酸素性トレーニングと言うとウォーキングやジョグとなり、本来の意味と一般的なイメージがずれてしまっている様です。


 これらの間違った認識からか、
「ウエイトを使うトレーニングは、女性や高齢者はしない特別なもの」
「筋肉モリモリになっちゃう」
「使えない筋肉が出来上がる」
「怪我しやすい、etc」
という既成概念が出来上がっており、レジスタンストレーニングがもたらす様々な恩恵を受けていない方が多い様に感じます。

 このシリーズでは、様々な方がレジスタンストレーニングを適切に進められる様に、書いていきたいと考えています。
 
 
 
レジスタンストレーニングの上達とは?

 レジスタンストレーニングでは、トレーニング動作が上手くなる必要は無く、逆にそれぞれの動作が上手くなるというのはトレーニングの効果を薄めてしまう恐れがあるものです。
 そのため、トレーニングの上達とは、それぞれの動作が上手くなる事ではなく、自分の目的に沿って効率的にプログラムを組める事が上達に該当します。

 そのような考え方を持たないままトレーニングを継続しても、得られる効果は最初の頃と大して変わらないとなります。


 レジスタンストレーニングを経験するに連れて負荷や使う道具(ウエイトの種類やマシン)が変わったとしても、基本的にやる事は一緒です。
 フォーストレップやマルチパウンデージなどの様々な手法を用いるのは、それが総合的なトレーニング負荷を積み上げる為に必要だからするのであって、負荷さえ満たされれば何でも良い訳です。
 また、目的に近づくほど、上達するほど、トレーニング内容は細分化される傾向にあり、その様な場合は負荷を軽くする事もあります。

 そのため
「負荷が重い=上達した人」
「難しい名前のトレーニングをしている人=上達した人」
と考えてしまうと、目的の達成から遠のく事もありえます。
 初心者の方ほどこうなりやすいので、気をつけてください。

 「重いものを挙げてみたい」
というのは特に最初の頃は興味を持ちやすく、それは良い事です。

 ウエイトを用いた競技として、ウエイトリフティングやパワーリフティングがあります。
 これは体重制競技のため、ある面では肥大を求めないで挙上重量を追求するものです。
 挙上重量を増やすという考え方は、競技として求められる成績であって、それとレジスタンストレーニングの上達というのは、近くなる事もありますが、トレーニングとは別なものでもあると考えてください。


 目的の達成に最適なトレーニング方法を選ぶ事がレジスタンストレーニングの上達であり、トレーニングの技法自体はやがて何でも良いとなります。そのくらい奥が深いし、長く安全に楽しめるものです。
 レジスタンストレーニングの持つこのような性格を正しく認識し、トレーニングの一連を組み立てる事が最大の上達と言えます。
 
 
 
対象となる方

 今シリーズで対象となる方は、初めて本格的にレジスタンストレーニングをされる方から、経験の長い方までを含めます。

 年齢は成人の方、性別条件はありませんが、健康な方を対象として書きます。
 既往症のお持ちの方、医師から減量を進められている方は、主治医の先生にご相談ください。

 「成人」とは骨の成長線が閉じている、身長の伸びが止まっている状態をさすとします。
 男性は中学3年生〜大学初期の頃のどこかで来る事が多いです。
 女性は、それよりも数年早いです。
 身長が伸びる事は、スポーツの世界では大きなアドバンテージに繋がる事が多いので、身長が伸びる可能性がある期間は、強強度のトレーニングは行わない方が良いと考えられています。
 この点は、少年期のトレーニングとして改めて書きます。


 また、進めるにあたり 初心者のレジスタンストレーニング の一連をお読みいただき、その中で書かれている「デッドリフト、スクワット、ベンチプレス」を最低限マスターしている方を対象として書かせていただきます。

 また、トレーニングの組み立て方が不明なままですと誤った方向へ発展する事もあるので、トレーニングの組み立て方 トレーニングプログラムの組み立て方 もご覧下さい。

 ご自身でトレーニングをされてきた同等の方でお読みいただいていない場合は、それらに目をお通しください。



http://hisajp.info/2009/04/post_244.html

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このページは、hisaが2009年4月20日 18:36に書いたブログ記事です。

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