体力と、医療、リハビリ、トレーニング、コーチング等の関係は上の図の様になります。
この図は2009年に行われた JATI の総会の講習で見かけたものをベースにしています。
該当の図が総会資料に見当たらないのでご出典の先生が分かりません。ご容赦ください。
今回は、医療と、トレーニングやスポーツの関係を考えてみたい。
医療関係者の方から適切でないとお叱りを受けるかもしれないが、ご容赦いただければと願う。
医療に分類されるのは、図の
1、治療中の段階
2、リハビリの段階
となる。
医療の範囲は、医療法や医師法で定められており、資格の無い者には行う事が出来ない。
これらを行える資格は法に定める「医師」「看護師」「助産婦」「療法士」「柔道整復師」「鍼灸按摩マッサージ師」等が該当する。
これらの範囲を「治療」と呼ぶものと考えると分かりやすい。
これには処方箋の必要な投薬等も含まれる。
治療を簡単に言うと、
「病気や怪我を治す事」
といえる。
この「病気や怪我」の範囲は医療法などで定められている。病名やけがの名称があるものがこれに該当する。
これを簡単に言うと「健康保険の使える範囲」と考えると分かりやすい。
また、保険の認められていない自費の治療行為もあり、これには高度な医療や、美容整形、歯の矯正などが該当する。しかしこれも医療法で定められていて、当然資格の無い者は行えない。
また、医療の行える範囲は「悪くなったものを元に戻す」ことである。完全に戻らない場合もある。
例えば、骨折ならそれを治療し、リハビリし、社会復帰までが仕事の範囲ある。
元からあった能力を越える向上は目的としていない。
そのため、スポーツ能力の向上や、審美の追求や、さらなる健康増進は、医療の範囲ではない。
例えば、健康な人が「野球がうまくなりたい」「マッチョになりたい」「痩せたい」と病院へ行っても、当然病気に該当しなく治療もない。
BMI が 30 を越えるような肥満は病気と言えるので、このような場合は治療を行う事もある。
過食や拒食は別な病気となり、それに応じたものとなる。
成人病予防の類い医療機関等でも扱われるようになったが、それは国の「治療費の削減」が目的である。
医療関係者は、医療に必要な専門技術を持ち、人員も限られているから、その力は「病気や怪我で本当に困っている人」に振り向けられるのが本来である。