日本は発酵食品が多種多様で、これほど多種多様の発酵食品が生活にとけ込んでいる文化は少ないと思われます。
醤油や味噌の様な調味料から、納豆、漬け物(ぬか漬け、塩漬け、なれ鮨、粕漬け、etc)などがあり、どちらかと言うと植物性の調味料や発酵食品が多いです。
乳酸菌がそのまま活きているものは、ぬか漬けのような漬け物に多く、醤油や味噌の様な調味料にはあまり含まれていません。
近隣のアジアでは、東南アジアの魚醤、朝鮮半島のキムチ(唐辛子が朝鮮半島にわたったのはそれほど古くはないだろう、という説が有ります)、腐れ豆腐(中国文化)、少数民族の粕漬けのようなものを見かけます。
それ以外の地域では、世界での主な発酵食品としては、乳製品を保存する為にヨーグルトやチーズのようにした物が多い様です。
諸外国では日本よりヨーグルト菌が多いようで、例えばブルガリアではその辺りに生えている木を牛乳に漬けると翌日ヨーグルトになっていたり、アフリカでは羊の革袋に乳を入れて撹拌すると自然とヨーグルトに発酵したりと聞きます。
私が体験したものとしては、東南アジアでは牛乳の容器のふたを暫く開けておいてその後撹拌すると翌日にヨーグルトになっていたりします。
日本では種菌からヨーグルトを作る事が多いですが、諸外国ではそうしなくても自然と作れる事が多い様です。
ヨーグルトに似たケフィアは発酵が止まらないらしく、そのため販売時に密閉できないので、日本では生ケフィアの販売は食品衛生上難しいと聞いた事が有ります。
ちなみに私のブログの食事メニューではヨーグルトと書いていますが、実はケフィアです。知り合いの方からいただいています。
乳酸菌は排便に有効と言われますが、以前見かけた日本の実験で「便秘の女子大学生にぬか漬けを1週間ほど食べ続けてもらったら便通が正常に戻った」というものがあります。
ぬか漬けは植物性乳酸菌ですが、今若干流行りの野菜ヨーグルトも植物性乳酸菌で作られます。ぬか床を野菜ジュースに混ぜておくと出来ます。相当効く方もおられる様ですが、これは乳酸菌の種類とのその人とのマッチングの問題もあるのかもしれません。
http://hisajp.info/2008/07/post_20.html
発酵させた乳製品では「カルシウムの吸収が良くなる様である」というレポートも有ります。確認はしていません。乳製品に限らず、発酵させた場合には何らかの吸収率の変化は考えられます。
納豆菌による血栓予防効果も有名です。
一人暮らしや都心に住んでいると、地方の様に自家製の漬け物が作りにくい場合も有りますが、ヨーグルトを摂る、納豆を摂る、小さめのぬか床を作る、野菜ヨーグルトを作るなど、比較的簡易な方法で乳酸菌食品を日頃の食事に取り入れる様にするのも方法と思います。
「運動時における乳酸菌や発酵食品の、身体や運動能力への効果」というのは聞いた事が有りませんが、健康の為には摂った方が良い様なので、運動をされる方の場合も同様と思われます。